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不貞行為(1号)について

法定の離婚原因として「不貞な行為があったとき」(民法770条1項1号)があります。不貞行為とは、配偶者のあるものが自由な意思に基づいて配偶者以外の者と性的関係を結ぶことを言います。ポイントは、①婚姻中であること、②自由な意思で行うこと、③性的関係を結んでいることが必要です。①ですが、婚姻前のものは不貞行為ではありません。配偶者でないためです。②ですが、強姦等で無理やり性的行為をされた場合(した場合は別です)は自由な意思に基づかないため、当然不貞行為には該当しません。③ですが、性的関係を結んでいることまで必要になります。単に交際しているとか、デートをしている等、性的行為に及んでいるとまでいえない場合は不貞行為に該当しないのです。(ただ、1号の「不貞な行為」に該当しない場合でも別途、5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当することはありえます)。
ですので、③の性的行為が存在したかどうかは問題となります。特にそれを立証できるかどうかが問題となります。性的関係になっていることまでわかる証拠が必要となります。
不貞行為の証拠として考えられるのは、

  • そのことがわかる写真・動画・録音
  • (性的行為があったことがわかるような)メール・SNSでのやりとり
  • ホテルなどに2人で宿泊したことがわかるもの(領収書など)
  • 探偵による調査報告書
が考えられます。
特に探偵による調査報告書について説明すると、不貞行為に及んでいることを調査の上、まとめた報告書です。
探偵の利用については、よく「浮気調査」、「不倫調査」、「素行調査」という形ですることがあるかもしれません。その場合、浮気があるかどうかの確認とか、素行を調べるといった目的だけならばよいのですが、離婚原因としての不貞行為の証拠とするには意味のある調査をしてもらう必要があります。単なる浮気の有無にとどまらず、性的関係にあることを立証できる報告書でなくては証拠として使うことはできません。といって、いくら探偵でも直接性的行為に及んでいる場面を調査するのは難しいです。ですが、一般的に男女が同室に1泊しているとか、そのような場所(いわゆるラブホテル)で休憩しているといったことが確認できれば、性的行為があったことが強く推定できます。男女がそのような場所(ホテル,2人きりで家)で性的行為をするに十分な時間を一緒に滞在していれば,性的行為があったものと水滴出来るのです。
ですので、単に「相手の家に入った」とか「ホテルに2人で入った」ことを確認するだけでは足りません。入ってどれくらいの間滞在していた(宿泊した)か、ホテルに入り何時まで滞在したか(または宿泊したか)が重要なのです。
家、ホテル等に一緒に入って行っただけでなく、出てくるまでの確認(何時間滞在したか)が必要なのです。
探偵を使う場合は、少なくとも数十万円という費用がかかるといわれていますので効果的な利用をしてもらいたいです。

さらに詳しいご相談の場合は、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。


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