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離婚と健康保険について

相手方(夫または妻)の医療保険(国民健康保険、各種民間企業の健康保険)の被扶養者となっている場合、別居しても通院をしたいのだがどうしたらよいのでしょうか。離婚を検討しておられる方からよくご相談を受けます。特に離婚等はまだしていないが、DV避難などで相手方と別居しているようなケースです。
健康保険制度は、国民健康保険と企業からの健康保険とがあります。大前提として、それぞれの健康保険については

  • 国民健康保険:各個人が被保険者となる。ただし、他の保険(健康保険)に該当する者を被保険者から除外しています。
  • 健康保険:事業者(企業)に使用される者を被保険者とし、その家族が被保険者に扶養されている限りは被扶養者として被保険者の健康保険で保護される。世帯の同一は不要。収入による被扶養資格あり。
こととなっています。
健康保険は、被保険者にその被扶養者分も発行されます。また、国民健康保険においても通常は世帯主に発行されます。ですので夫婦(及び子)で同一世帯での生活(または同居)が困難という場合には自分に保険証が発行されないのではないかという問題が起きてくるはずです。
国民健康保険の場合は、発行する市町村役場において事情を説明して必要がある場合には世帯主とは別個に保険証を交付できるとされています。ですので、国民健康保険については世帯主である相手方と別居等をしている場合やこれからしようとしている場合には、市町村役場の担当者に別居等に至った具体的な事情を説明して、自らを被保険者とする国民健康保険証を発行してもらうことができます。
対して、民間事業者などの健康保険の場合には、世帯の同一は関係なく被扶養者として扶養されているかどうかが問題となります。相手方の健康保険とは別に国民健康保険に加入するためには相手方の扶養から外れていることが必要なのです。実際、相手方の健康保険から資格喪失をしたことが明らかとなる「資格喪失証明書」が必要とされています。ですので、被保険者たる相手方の協力を得て資格喪失証明書を得る必要がありますが、何らかの形で協力してもらうことができない場合に、あきらめないで別途国民健康保険の加入について市町村役場で相談してみることをおすすめします。
なお、離婚した場合には、離婚に際して相手方の被扶養者であったならば資格喪失証明書を送付してもらえるよう依頼しておきましょう。

さらに詳しいご相談の場合は、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。


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